負のスパイラル 4

症例報告

症例報告は臨床研究ではない. evidence based medicine (EBM) の見地からいうと症例報告にはこの EBM がないのである. ある患者にある薬を投与したらこの症状に効いたという報告は何の価値もないというのである. そのようなことは偶然でも自然経過でも説明可能だからだ. ある薬が有効であるという事をいうには相当用意周到な研究の結果に基づくわけだ. 従って症例報告では治療効果は言わないのが得策である. 主として症状, 診断, 検査, 経過などに基づく考察が必要と思われる. 私はこれまで症例報告を中心に論文を書いてきたが正直それに時間と労力を傾注しすぎた. また インパクトファクターは不要であり, 必要なことは PubMed で検索されて, より多くの人の眼にふれることである.

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