ED 級輸入電気機関車 (その 3) 上信デキ1, E43, ED22 (アルモデル), ED22 (フクシマ), ED26, ED28, E12 (E11, ED33)

ED 級輸入電気機関車 (その 3)

上信デキ1, E43 (ED36), ED22 (アルモデル), ED22 (フクシマ) , ED26, ED28, E12 (E11, ED33) , 秩父鉄道 デキ1 new

上信電気デキ1

Wiki によると1924 年 (大正 13 年), 上信線が改軌・電化した際に,  ドイツのシーメンスシュケルト社から購入した 3両 (デキ1・デキ2・デキ3) の小型凸型電気機関車であり, 機械 (車体) 部分の製造者は M.A.N社. 価格は当時の金額で 36,990 円. 1986 年 (昭和 61 年) にはエバーグリーン賞  (鉄道友の会)を受賞. 鉄道ファンの間では「上州のシーラカンス」の異名をとる. この模型はワールド工芸のキットから.

同社製造の EB 級はこちらです  三井三池 20t

E43

青梅電気鉄道が1930年にイングリッシュ エレクトリック社から輸入した総勢4両である. 1944 年国鉄に買収され E41, 42 とか, ED36 などに改称. ディッカー機の兄弟分で鉄道省輸入機の ED17 より一回り小ぶりである. ED51と同じように側面構造が左右で異なります.

未塗装では幽霊電機の様になってしまい, 何年かぶりで塗装を敢行した. 2018.9.17 下回りはトビカトップガード. 屋根はガイアノーツのアイボリー.

解放テコが付け忘れである事に塗装後に気付いた.

ボディーはガイアノーツのクリアレッド+クリアピンク+イエローをスプレーした. 赤が勝って少し派手になった. 塗装の手技は相変わらず下手で光沢面が上手く作れずに表層に泡や垂れが目立つ.

ED22 (アルモデル製作記)

ED22 はフクシマ模型のキットが有名ですが, アルモデルのキットを先に入手しました. 現物は総勢 3 輛の私鉄への導入, その後鉄道省が買い上げた際に ED22 と命名され, 鉄道省輸入という定義には入りません. アメリカのウェスティングハウス・エレクトリック(Westinghouse/WH・電気部分)とボールドウィン(Baldwin・機械部分)の製造で ED10, ED19 などと同じです. 1926 年完成, 翌年の輸入のようです. さて, 銀座天賞堂には上京した際に時々立ち寄ります. エバーグリーンショップをあきらめて下に降りるとアルモデル, ウエスチングハウス風 BBトータルキットがさりげなく置かれていました. エッチングの真鍮板から組み上げるワールド工芸と同様な構成になっています. 部品が全てそろっているのは便利で, 早速購入し組んでみました. 「風」なのですが,ちゃんと ED22 のナンバーが入っています. 部品を正しく折りたたむのに多少戸惑うことがあります. 直角を出すために半田付けをする順番を間違えてはいけない部分がありますが見事に間違えます. パワートラックを取り付けるときにモーターを一旦取り外すのがやっかいです. 1mm の取り付けネジがあり, 紛失が怖かったです. ボンネットと屋根は手で曲げて弯曲成形するのですがその部分はエッチングで筋が入っていて形成しやすくなっていました. まずはここまでです. 輪芯と言われる部品が不足して, 送付待ち+休憩です.

珊瑚製の蒸気用ブレーキ装置を改造して台車に追加しました. 下の写真で帯板を工夫して台車ボルスターに渡して固定しているのがわかります. 実はボディーのリベットを表現するのに裏からポンチで打ち出すという作業を要するのですが, うまくいきません. 十分に練習し, しかもポンチは先が尖ったものを準備するべきでした. また, 叩くときに材料の下に敷く適切なものの紹介が説明書に欲しいと感じました.

輪芯も到着し上の状態からブラスブラックで黒染めしましたがこのホワイトメタルらしきものはほとんど染まらず, 引き続きブラックバチーナにも付けてみましたが元の黒染めがかえって剥がれてしまいどうしようも無い状態に. 結局あきらめてシャーシ以外はホワイトメタル部分含めてトビカトップガードで塗装. 車輪は十分にマスキングできずに汚れてしまいました.

シャーシはブラスブラックでの黒染めで古色を出したつもりがむらがひどい. 天賞堂で折角ブラスクリーンを手に入れたのに黒染めはまたしてもうまくいきませんでした.

解放テコ受けは帯板をひねったいい加減な工作です.

GX メタリックパープルで塗装後クリアを吹きました. 側面リベット表現ではポンチの使い方と下に置くものを工夫する技術力不足でした. アルモデル製の大型パンタグラフは輸入時の姿を再現しています.

点灯は未施工で間が抜けて見えます. よく見るとボディーとシャーシの間に隙間があって, 撮影時には組み立てが上手くできていませんでした. 後に修正.

左右非対称のボンネットが特徴. 進行方向の左に寄っているのが ED22 であり, 右に寄っているのはもうひと回り太った ED33 です.

帯板を渡して蒸気用のブレーキ装置を固定した.

微妙な塗装むらがある. 車両の由来を沖田さんの機関車表から引用. 形式=ED22 番号=ED221~ED223 製造所 車 体 = Baldwin(ボールドウイン) 電装品=Westinghouse(ウエスチングハウス) 製造年 1926年 軸配 BB 重量 28.57t 定格出力時 264Kw 電動機形式 MT33×4(556J-F6) 歯車比 16:73=1:4.56 制御方式 非重連・二段組合 台車形式 棒台枠イコライザー式 車輪径 860㎜ 前所有 信濃鉄道 形式番号 1~3 記事使用線区=大糸線→飯田線 掲載誌 SRC会報

上写真は同時期に製作してもので, 名鉄デキ379 であり, 国産 ED 級に記載あります. デキ379 日本車輌名古屋工場=51/=三菱電機? 1929-03-21 E24.8tBB(1067) 車歴;1929-03-21製造→納入;愛知電気鉄道(愛知県);379→ 1936-12-00合併;名古屋鉄道(愛知県);デキ379→2007-07-01廃車 デキ371 Baldwin = / = Westinghouse 1925-01-00 E24.8t BB(1067) 車歴;1925-01-00製造→納入;愛知電鉄(愛知県);371→ 1936-12-00合併;名古屋鉄道(愛知県);デキ371→ 戦後借入;豊橋鉄道(愛知県);デキ371(名古屋鉄道時代なら転属)→返却→ 1968年廃車 名鉄デキ 370 は最初の 1 両はBaldwin=/= Westinghouse 社製で 379 は copy ですが 上の ED22 とは重量が異なるのです. ふしぎですね, 導入時期は同じようにみえるのですが. 設計が異なるのでしょうか.

この製品についてきた小型モーターを初め種々パワートラックは PWM コントローラーでは大きな音を発するのが玉に瑕. なかなか思うとおりにいきません.

弘南鉄道では ED22 と ED33 がキ100 を押して除雪作業に活躍しているようです. キ100 が手に入ったので早速 ED22 に押させてみました. 実車が除雪する様子のビデオは迫力があって感動ものです.

E12 (ED33)へ

ED 22 (フクシマ製キット)

東京フクシマ模型製 ED22 キットを手に入れた. パンタグラフとパワートラックはなく, シャーシ部分は着手されている. キット中にはないフックやH鋼のような部品がとり付けられており得した気分である.

前述の如くシャーシの一部は仕掛かりで, 私の工作より上手である (上写真). 早速続きの工作に取りかかる.

妻板の取り付けやボンネット側板の取り付けは難しい. 仮止めを何回も繰り返すがうまく行かない. どこかで妥協するしかないが常に微妙なずれを生じる. 部品はどれも精巧に作製されておりあとはこちらの技量であるがどうもすこし不足している. 天賞堂製パワートラックの軸距 24.5 mmはネットで見た範囲では新品の販売はない. アルパワー24.5B が使用できないか検討中である (2020/2/12). 残念ながら前照灯, エアホース, PS13 パンタグラフは欠品で IMON さんなどから購入する予定だ. 標識灯は元々ない設定らしい.

上記写真のように新規部品を購入した. 送料も入れると結構な出費である.早速アルパワー24.5 B を組み立てた.

台車ボルスターなるものが別売りとなっているがこれを台車に取り付けて裏面からアルパワーの裏蓋で挟み込んだ. 別校のアル製の ED22 ではアルパワーの用いた種類が異なるが裏蓋の上からのねじ止めであった. 本作品では裏蓋の上に付けると台車の位置が下がってしまう. 

上の写真であるがブレーキシューを台車エンドビームに取り付けているねじがオリジナルは 1mm マイナスねじであった. 左側にはそのマイナスねじを右は購入した1mm プラスねじを使用している. マイナスねじは実に使いにくく 滑って逃げてしまい, 脱落してしまいうまく締められない. 結局すべてプラスねじに交換した. 下はブラスクリーンとマジックリンで洗浄後再組み立てたところ. パンタグラフの碍子は 2 ヶ所のみ止めてみた. 写真では残念ながらあまりきれいになったように見えない.

小さなローラーのような部品はどう付けるのか不詳で適当に付けてみた. さて何色に塗るか散々迷ったがオリーブグリーンにした. ナンバープレートもあまり考えずに 3 にした.

ちょっと軍事品のような雰囲気である. 製造メーカーの刻印は実に精密に作られている

下の写真ではこちらの側での H 鋼 の存在が分かる

一方の側ではフックが付けられている.

碍子の上下は逆になっているが気にしない.

完成は 2022.4.10

ED26

鉄道模型を再開して最初に挑戦したバラキットがこの Hobby Model 社製 ED26 です.  部品点数は少なく, 甘く見て, 実は手こずった記憶があります. いろいろな部位でハンダがはみ出し, 隙間も空いています. 動力はパワートラックで, 台車を組むときにハンダで固定するのですが微妙に車軸に抵抗がかかります. 車軸を切断する, ないしは軸受を広げれば良いのかも知れません. ちなみに私の PWM 制御では天賞堂のパワートラックは大きな振動音を出すのが悩みです. 実車ではこれを輸入電機として扱う記述があることに気づき, 国産電機の部門から輸入電機に移動させました. Wiki によると, 富岩鉄道ロコ 2 形電気機関車 (ふがんてつどう) は、富岩鉄道 (現在の富山地方鉄道富山港線) が, 1940 年 (昭和 15 年) に導入した直流用電気機関車である. 1924 年 (大正13年) にアメリカのボールドウィン (機械部分)・ウェスティングハウス・エレクトリック(電気部分)で 1 両が製造され, 1940 年 (昭和15 年) 4 月に日本鉄道自動車工業 (日鉄自) で改造された凸型機関車であるとされている.  外観は全くの日鉄自スタイルで, ウェスティングハウス社製 (例:信濃鉄道 1 形電気機関車) の印象は全く感じられない. このあたりの経緯については, 輸入した部品を使用したためとも, 日鉄自で大改造を行なったためともいわれるが, 詳細は不明である. と書かれてあった. 信濃鉄道 1 形電気機関車は ED22 のことで, すぐ前の ED22 と比較すると同じ凸電機ではあっても似ても似つかない. シャーシとbody の間には微妙な隙間があり, ベーク板上で水平を出しながら工作をするべきでした.

塗装終了後, 点灯まで手が回らず一休みです. 色のせいなのか写真では陰影が少なく細部が飛んでしまいます.

ED28 (アオバモデルキット)

この電気機関車はあまりかっこよくないと考えていたが, 模型にするとそんな考えは変わる. むしろ非常にユニークでかわいい. アニメ系の中古グッズ屋さんにこれが欲しいなあと思って出かけたら本当にあった. 中古のキットでも高価であったが, かといってヤフオクにもそう出るものではない.

この製品はボディーがロストパーツから出来ており, 通常のエッチング板をハンダで組むというものではない. ボンネットも肉厚のロスト部品であるがそこに1.4mm のタップを立てるのにうっかり下穴を開け直さずにタップを立てたらタップが折れてしまった. 新たに刃を手に入れるまで作業は進まず, 折れたタップの刃が孔にはまったままで困った. 仕方なくルーターで切削し刃を取り出し, 真鍮の破片とともにハンダで埋め,下穴から開け直した. 24.5mm のパワートラックは手に入らず代わりにアルパワーを使えないか, さっそくジョーシン電機でアルパワー24.5 B を購入. 結果は結構な難工事. 何しろ規格違いで, 台車に収めるのにアルパワーの一部を削り取る工作が必要なのです. もちろん固定する規格も天賞堂のものとは異なります.

アルパワーを固定する 2 mmのネジが見えますが段付きねじが必要. 上写真のように十分に台車を振った状態にできないとシャーシと body を固定するネジが締められないので余裕を持たせてバネが必要. しかもねじ部分が長すぎると下にあるモーターを押してしまい, ピニオンギヤを押しつけて走らなくなります. 気づくのに時間がかかりました. 対策はネジの切られている部分を削って短くしておくことです. 

パーツ写真の次はいきなり完成写真となってしまった. 製作にあまりに苦労するとなかなか過程の写真は撮れません.

以下は車歴. 電機50 English Electric= 1925-11-00 E25.40tBB(1067) 車歴;1925-11-00製造→納入;豊川鉄道(愛知県);電機50→1930-10-02改番;デキ50→ 1938-01-19改番;デキ51→1943-08-01買収;国鉄;デキ51→ 1952-04-01改番[達116];ED282→配置;?→1955-08-01現在;豊橋→ 1959-03-04廃車[達57];豊橋→1960-01-00譲渡;遠州鉄道(静岡県);ED282 電機51 English Electric= 1925-11-00 E25.40tBB(1067) 車歴;1925-00-00製造→納入;鳳来寺鉄道(愛知県);電機51→改番;100→ 1930-09-27改番;デキ100→1938-01-18改番;デキ50→ 合併;豊川鉄道(愛知県);デキ50→1943-08-01買収;国鉄;デキ50→ 1952-04-01改番[達116];ED281→配置;?→1953-01-01現在;豊橋→ 1956-02-01廃車[達40];豊橋→ 1956-02-00譲渡;近江鉄道(滋賀県);ED281→1956-10-27近江鉄道着→ 1963-10-00譲渡;山形交通高畠線(山形県);ED2→1974-00-00廃車→ 保存;山形県上山市山交ランド(リナワールド);ED2

E12 (E11, ED33)

武蔵野鉄道デキカ10形電気機関車は総勢が 3 輛だが後にデキカの車両記号を廃して10形11 – 13と改称された (E11-13). その一輛は弘南鉄道に移り ED33 とされました. E12 は西武保有であり, 最終的には旧保谷車両基地に静態保存された (2012年現在). 33 t 車のために ED33 が記憶しやすく私の脳裏には ED33 として焼き付いています. 模型はムサシノ製ないしは珊瑚模型のキットが選択肢です.  先日後者がヤフオクに出品され, 出品者に値段交渉をしようとメールを送付しましたが返事はなく, いざ入札しようとしたら入札不能にされていました. ヤフオクはこういう倫理観に支えられているのでしょうか.  Westinghouse Baldwin 製の凸型電機にはいろいろな重量の機種があり,すべてをそろえるのは大変です. ちなみに E12 (ED33) は異色な姿で, ボンネットが右に寄っており, ED22 と異なります. ED33 は重量は約 33t とすると ED22 よりは重いわけです.  ようやく手に入ったのは 西武に渡った E12 でした. ED33 は弘南鉄道に移った E13 の最終の名称です (ここでは ED33 と通称させていただきます). ちなみに Westinghouse Baldwin 製兄弟で最も重い 凸電機は秩父電鉄のデキ 1 は であり 36.7t あります. 

集電シューが一ヶ所外れています. 私の工作では頻繁にこのようなことが起きますがムサシノ製でもこうなのでいかに繊細な構造であるかが理解できます.

写真撮影でエアホースが上記のごとく上方ないしは側方に偏倚していることに気付きました. 後に不用意に戻そうとしたら片側折ってしまいました.

左下の車輪はフランジに当てた集電シューが上方に偏倚しており, 撮影後に直しました. 8 車輪全集電です.

駆動装置は MPギヤ系です. フライホイール搭載の有無は不明です. 車輪は黒染めされています.

ED22 と比較してみます. ED33 の方がキャビンが一回り大きく, ボンネットは小さめで, 小太りです. 全長はむしろ ED22 の方が長いです. 

下は net にあった ED33 実車の写真です. 弘南鉄道では現在でもキ100 を押してラッセル運行をしているようです.

なぜか超スロースタートができません. PWM 制御と相性が悪いようです.

デキカの説明はこちらです.  

秩父鉄道 デキ1

2023年4月, ヤフオクでキットを入手.  これで輸入車輌コレクションは終了かと考えていたが, 自分で書いた便覧を見ていたら他にも欲しいものが出てきた. それは吉野鉄道 1-3, 近鉄デ 3, 4, 5 であるが実際には模型が存在しないかも知れない. それはさておき, このキットはワールド工芸製で, よく出品されている 1/87 12mm ではなく 1/80 16番である. 同社のキ ットでこのように絶版ものは中々手に入りにくい. 定期的に復刻していただけるとよろしい. 同社のキットは良質で自作派にはたまらない魅力がある.

   実物の機関車は wikiでは以下の記述がある. 1922年(大正11年)に同鉄道が電化されたことにより, それまで蒸気機関車に頼っていた石灰石輸送を電気機関車に転換するため, デキ 1 – 5 の 5 両がアメリカのウェスティングハウス・エレクトリック(車体・台車などの機械部はボールドウィン)で製造, 輸入された. 電化時に発注し, 同年4月から使用開始となっている. 日本に輸入された初めての幹線用大型電気機関車で, 当時東海道本線電化を計画していた鉄道省の目に止まり, 大井工場(現在のJR東日本東京総合車両センター)で組み立てられた.

モーターが通過する穴が微妙に鏡像である. 後で述べるがこの動力部は左右非対称かつ, 二つの台車が鏡像の形態である. 車体を止めるねじは 1.7mmでありここに開けられていた孔は 1.7mm が通過しなかった. 微妙な誤りがあるものだ. その後ブラスクリーンで洗浄した (写真下).

台車動力部品は黒染めした. 白く見えるところは半田が残っていて, うまく黒染めが載らなかったところだ. キサゲ作業を怠るとこういうことになる.

台車の組み立ては簡単ではない. ねじはある程度遊びがあり, 歯車をスムーズに回転させるのに微妙な調整が必要.二つの台車のうち片方で真鍮ギヤの小さい方には偏心があり, 調整に苦労した. また軸受け部は幅が広すぎて車輪が当たり, スムーズな回転が得られるまでヤスリで削った.

台車の左右間で絶縁ワッシャーで分離されている構造が下の写真でわかる. ワールド工芸の独特な手法である. 逆に少々繊細なので, 床に取り落すと大変なことになる.

下写真でモーター軸にウォームギヤを差し込みすぎてエポキシ接着し, ピニオンギヤに届かないという大失敗をした. この状態でモーターを装着するとウォームとピニオンは噛んでしまう.  あきらめて, メーカーに新たなモーターとウォームギヤを送ってもらうしかないと考えた.

そこで, 昔買ったギヤプラーという工具でウオームが抜けないか考え, 探し出してきた. ギヤを抜くためのアダプターになんとモーター軸と同じ 1mm 径が入っており, ウォームギヤを見事引き抜くことができた. このときの感激はなんとも言えない. 最近, ワールド工芸はメールの返答がなく, 部品を手に入れるのは至難の業と考えており, 本当に助かった. 写真下が使用したギヤプラー.

写真下はウォームギヤを少し引き抜いたところ. ギヤプラーがなければこれは絶対にできないので鉄道模型工作に必需である.

鉄道模型のウォームギヤには通常ピニオンギヤはひとつしか噛み合っていないがこれは 2 つ噛み合っている. 適度な遊びができるよう調整してねじを締める.

上記の写真では正しく組み立てられているように見えるが実は誤っていた. この台車は左右が非対称でかつ, 二つの台車は鏡像関係であり, 配線の仕方が誤っており, リード線が干渉する.  この特殊な構造によって, 前後のボルスターは同じ極性でショートしないのだ. このような誤りをしないようにと説明書には残念ながら書かれていない. なんとか工夫して修正し, 幸いにも動力部分の組み立てが終了した.

重錘を積んで仮組立し, 生地完成にこぎ着けたが苦労の連続であった. 動力を組み付けるときには微妙に台車とデッキステップとの干渉が気になった. ケーディーカプラーは大き過ぎてまったく使用不可能であった. たまたま購入してあったIMON の小型のカプラーに変更したが台車とわずかな干渉があった.  輸入直後の状態にしたいのでアルモデルの大型パンタグラフを使用. 輸入機の集電シューは 1 本と相場が決まっていたのだがうっかり 2本の方を購入してしまった. しかしあとで輸入当時の写真を見ると 2本であり安心した.

ほぼ完成. あとは手すりや碍子に白を入れるか否かだ. インレタは経年変化で剥がれやすく, せっかく張っても剥がれてしまう部位もあり. 塗装は下地に塗った造形村のサーフェイサーがひどく粗造になって, 上塗りもつられて粗造になってしまった. 下回りはつやありの黒であるが部分的につやなしに見える.

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