鬼頭氏作製超弩級ターンテーブルが我が家に

師匠鬼頭定明氏がかつて作製したターンテーブルの 1 号機を譲っていただけることになった. すでに 2 号機を愛用していた氏はこれを廃棄する予定であるというので, 喜んで取りに行った. 我が家に到着したのは 2023 年 4 月 7 日夕刻である. 早速同日には PD300 の置かれていた場所に設置した. 台枠とターンテーブル (プラッター) は分離して運搬したが, 両者一体では重くて一人では持ち運べられない. 台枠を設置後上からターンテーブルを載せることは一人でできるが逆にターンテーブルを抜くことは一人ではできないので人の力を借りる. 以前も述べたが磁石の反発で浮いている構造であるが軸は1/100mm の精度で軸孔に刺さっているので均等な力で持ち上げないと抜けないのだ. 抜くときに中腰の状態になるので一人で持ち上げられない. 小型水準器で適当に水平を出して回してみる. 直前にスマホにインストールしたRPM speed and wow というアプリを使って RPMと WOW を測定する. 残念なことに1.6% などと高い WOW 率が測定された. またWOW がグラフで書かれるのを見るとサインカーブが描かれた. 60/33.3 という事で約1.8Hz で回転速度に変化があることになる?. モータープーリーを介してターンテーブルは 5mm 幅のゴムベルトで回転している. 張力はあまり関係ないと思ってモーターは適当なところに置いていたが, ベルトがすこしタイトであるらしい. モーターの設置やベルトの張りや本体の傾きの設定など非常に様々なパラメーターで wow が変化し, 非常にシビアな設定が要求されることが分かってきた. 軸孔はオイルレスメタルで作られており注油は不要であるが, 手で回転させたときにわずかに摺動音がした. 手元にさらさらのシリコングリースがあったのでダメ元で塗ってみたら音は消えた. 多少は軸の回転には摩擦抵抗があるようだ. 現在はたこ糸を使用して wow は 0.18~0.25% まで低下し, これで実際に音楽を聞くとピアノの緩徐演奏でも聴覚的に wow は感じられない. 聴覚的にはピアノの音が最も鋭敏に wow を反映している.

超弩級ターンテーブル奮戦記