進行性核上性麻痺の患者さんが急増

超高齢化社会で進行性核上性麻痺という病気のかたは急増している.この病気はパーキンソン症候群のひとつで良い治療薬がなく,リハビリテーションや介護が主体となる. パーキンソン病の方より発症年齢がすこし高く,それによって脳梗塞の合併やその他の認知症を併発していることで診断が困難である面もある. 脳室が第三脳室を含めて大きくなるので正常圧水頭症という脳神経外科が得意とする病気との鑑別も問題となるのだ. 初発症状としては①認知症②パーキンソン症状③小脳失調症などを主体として徐々に進行し,寝たきり,誤嚥性肺炎でなくなる. 注意すべきは小歩,すくみ足, 易転倒性が主体となる「すくみ足をともなう無動」のタイプで,しばしば他疾患(多発性脳梗塞, 正常圧水頭症)と誤解されることがある. 本日は土用丑の日でうなぎ登りで急増する進行性核上性麻痺患者さんのことを思いついた.