トーンアームとカートリッジその後

STAX UA-7N は調子が悪く, アームが下がらない不具合とともに断線という二重苦を負っていた. 後者はノイマンの極細シールド線でカートリッジから直接アンプに入力できるものが手元にあり, 出番となった. カートリッジは往年の Shure M44Gである. これにつなぎシールド線はアームに這わせケーブルタイで固定した. トーンアーム内の断線は分解しても部位が特定できないので諦めてしまった. アームが下がるときに摺動する部品があるようなのでその抵抗をとろうと CRC 5-56を噴霧したら奏功し正常に下がるようになった. さびで摺動抵抗が増していたのだろうか. 以下の写真左のほうが復活した STAX UA-7N である.

古いカートリッジを最近掃除して聞いている.

Shure M44G(DJ 向けモデル)私のただのM44Gとは異なるかも知れない

項目 内容
用途 DJ用(クラブ/スクラッチ可)、一般リスニングにも適応
出力電圧 約 6.2 mV
周波数特性 20 Hz – 20,000 Hz
針圧範囲 0.75 – 1.5 g(推奨 1.25 g)
スタイラス形状 円錐(Conical)
チャンネルセパレーション 約 20 dB(1 kHz)
負荷インピーダンス 47kΩ
負荷容量 250 – 400 pF
特徴 高出力、トラッキング性能に優れ、レコードを傷めにくい。柔らかい音質傾向。

Shure M95HE(ハイファイ向けモデル)

項目 内容
用途 オーディオリスニング(ハイファイ)向け
出力電圧 約 4.7 mV
周波数特性 20 Hz – 25,000 Hz
針圧範囲 0.75 – 1.5 g(推奨 1.0 – 1.25 g)
スタイラス形状 楕円 / ハイパーエリプティカル(HE: Hyper Elliptical)
チャンネルセパレーション 約 25 dB(1 kHz)
負荷インピーダンス 47kΩ
負荷容量 400 – 500 pF
特徴 高解像度・ワイドレンジ・高音の伸びが良い。繊細な音再生が可能。

Chat GPT に尋ねるとこのように出てきたのでそまま貼り付けた. 特徴の記載は確かに聞いた感じはこの通りである. ところでこれらのカートリッジを購入したのは遙か 40 年以上前の話で, ずっとこれらは放置してオルトフォンの MC カートリッジを使ってきた. 面倒くさいので交換して聞き比べをしてこなかった. 何だ, こちらの方が音が良いと思い込んでしまうと, それしか使わないたちであった. 今は飽きてしまったのでいろいろ聞き比べて楽しんでいる. 今更 M44G を聴いて MM 型もまんざらではなかったのだと感心している.

Fidelity-Research PMC-3

¥40,000(1980年代前半頃)
¥42,000(ヘッドシェル付き、1980年代前半頃)

解説

最新軽量化振動子や強力磁気回路を採用したMCカートリッジ。

カンチレバーには特殊高耐蝕性アルミ合金に特殊硬化処理を施したものを採用しており、高速運動時の慣性モーメント及びたわみ振動が最小となるよう設計することで優れた高域再生を実現しています。また、新たに低域コンプライアンスを高くしたことによってハイレベルカッティングディスクに対しても理想的なトラッキングアビリティを示しています。

コイルには空芯コイルを採用しており、磁性体をコア材にした通常のコイル部に比べ軽量化を実現すると共に、コア材のヒステリシスカーブに起因する磁気歪を追放しています。また、新たに特殊軽量樹脂コイルボビンを採用したことにより、トータルな振動子自重を約1/3に軽減し、トラッキングアビリティの向上を実現しています。ダンパー部には独自のダブルテーパード・ダンパーを採用しています。このダンパーは円錐を2つシンメトリックに配置したような中央部が少しくびれた形状となっており、低域と高域でのバランスに優れたダンプ効果を可能にしています。また、カンチレバーサポート方式には、支点位置が明確な一点支持方式を採用しています。針先には、高精度加工されたバイタル型ソリッドダイヤモンドによるリファインドコンタクト針を採用しています。これはラインコンタクト針と楕円針の両方の長所を併せ持つ方式で、ディスクの反りや音溝の埃によるノイズなどの影響を受けにくく、スクラッチノイズやサーフェスノイズの発生を減少させています。磁気回路にはサマリウムコバルト系マグネットを採用しています。この素材は通常のアルニコ系と比べ保持力が高く、自己消磁しにくいという理想的な特徴を持っています。また、ヨーク部分も小型化でき、カートリッジ自重を大幅に軽減すると共に初期特性の長期保持を可能にしています。磁気回路全体を円形に近づけるためヨークに精密切削加工が施されています。これにより有効磁路長を短縮、小型化でき、さらに角部分の磁束漏洩を減少させて高効率化させています。コイルには0.04φmmの純銅線を採用しています。ボディはブラウン梨地仕上げが施されています。
このメタルボディは内部本体とのサンドイッチ構造を形成しており、有害な寄生振動をシャットアウトさせるとともに素材の固有振動も減衰させています。PMC-3にはカートリッジ単体モデルと、ヘッドシェルRS-10が付属したモデルの2種類がありました。

型式 MC型カートリッジ
出力電圧 0.17mV(5cm/sec.、45゜)
0.13mV(3.54cm/sec.、45゜)
出力電力 3.4×10-8W(5cm/sec.45゜)
針圧 1.3g~1.7g
コイルインピーダンス 8.6Ω
負荷インピーダンス トランス時:10Ω
ヘッドアンプ時:100Ω前後
再生周波数範囲 10Hz~30kHz
コンプライアンス 8×10-6cm/dyne(100Hz、20℃)
針先 バイタル型リファインドコンタクト・ソリッド・ダイヤ針
自重 7.5g
17.5g(ヘッドシェルRS-10装着時)
交換針 新品と交換(¥31,000)

さて, この製品もろくすっぽ聞かずに Ortofon MC20 Wスター一辺倒であったが, 聞き返すと負けず劣らず良い音がする. 高域ののびも十分でピアノの高音の輝きもきらびやかである. これも約 45 年前の製品である.