鬼頭師匠邸オーディオシステム

神経学リフレックスハンマーの試作と製作に多大な貢献をいただいた鬼頭定明氏(師匠)邸に, 氏のオーディオシステムを拝見しようと伺った. 以前に旧システムを見せて頂いた折りには結構な物量コレクションに驚愕で,私が知らないビンテージスピーカーや真空管アンプが多数あった.その後はかなり整理されたということだが一方で, 新たにチャンネルデバイダーを用いたマルチアンプ駆動という,ハイエンドオーディオの理想の形を目指し, 再構築中であるとのことで, 私はその完成を待っているのである.

うっかりハンディービデオしか持参しなかったのであまり良い写真が撮れませんでした. 写真は今後撮り直す予定です. 現在のアイキャッチ画像が最新版で, オリジナルのJensenが前面に出ています. 従って以下のは少し古い写真が混じっています.

氏の説明によればメインスピーカーは1950年代にJENSEN社から発売された非常に希少な3Wayスピーカー・システムTRI-PLEX TP-200,その前に山水の箱に同システムのユニットを入れたsetがある.なぜこのように同じものを持っているのかと尋ねると「予備である,故障したときの予備にユニットだけ購入したのである」という.氏はあと何年生きる気であろうか!!?? 最も氏は後に述べる3wayのチャンデバを用いたマルチアンプ駆動にしているわけなので,オリジナルのビンテージスピーカーはネットワークごと残してとってあるとも言える.残念ながら写真ではジェンセンは隠れてよく見えませんし現在はオリジナルの音色は聞けないと言うことでしょうか.

電源は家庭に来ている(横にある工場には当然200Vが来ているのでしょう)200Vから100Vにトランスでstep downし, オーディオテクニカの電源ユニットを使用. CDプレイヤーはDENON DVD3910,さらにイタリアNorth Star Design社製のものがある. 後者はCD transport と DAC が分離しているもので Model192 Top loading CD transport と Model 192 DAC Mk2 の組み合わせである. DYREX 社製サウンドシステムセレクタ SE-600Rを使用. この製造会社は長野県諏訪市にあったようすだが現在はネットを調べても中古品しか出てこない. このような製品が世にあることすら私は知らなかった. チャンネルデバイダーはドイツ製でBEHRINGER (ベリンガー)/DCX2496 ULTRA-DRIVE PROである. プリアンプは2台使用中で, ゴルドムント ミメーシス22,と スレショールドFET ten/hlである.

中域のメインアンプはアメリカVTL社 807パラレルプッシュプルMONOアンプ 3極(A級動作,50W)5極(AB級動作,120W)切り替え式のようだ. 広域と低域のメインアンプはBell Wood Lansing PM103 パワーアンプであるが, 低域用は電解コンデンサーの容量が大きくしてあるらしいです. 実はこのメーカーは会社がこの近隣にあるらしい.さてこのマルチアンプ駆動であるが左右チャンネル合わせて6台のアンプで駆動している事になる.

そして目玉の物品は氏自作の超弩級アナログターンテーブルである. アルミ無垢材からの旋盤での削り出しターンテーブルは磁石で宙に浮遊する構造. 約10mm程浮遊しているらしい. また製作当時よりはマグネットの力が弱って徐々に下がってくるのであると. そのマグネットはネオジウム製で工具屋さんで購入したそうだ. 横に並べたモーターのプーリーを介する糸ドライブである. 最近このモーターは新たにオリエンタルモーター, ブラシレレスDCモーターユニットに取り替えたところのようだ. ターンテーブルの軸は16mm径の超鋼の無垢材からの切削なのだそうだが非磁性のセラミックに変更すべく模索中らしい. 構造として上部のターンテーブルとバランスをとるために下部にも無垢の円盤が付いている. 回転数は下円盤の周囲に1ヶ所目印が付けてあり, そばに置かれたる回転計を用いて33.3 と出るので, ストロボスコープは不要と. トーンアームは3個装着. カートリッジの有名品が種々そろえられている.

さて音であるが堂々とした鳴りっぷりでやや中閾が張り出しているが艶のあるビンテージらしいすばらしい音である.

高橋  昭名誉教授(元名古屋大学・愛知医科大学神経内科教授)の父上は氏の父上とは仕事仲間であり,氏は高橋  昭名誉教授の弟さん(故人)とも大変懇意であり音楽会にも一緒に出かけられたという. 高橋  昭先生は臨床神経学の大家であられ私のようなものが口にするのもはばかられるがここにおいて高橋先生の神経学と私のハンマー製作につながりが出来たことは私にとってはこの上ない喜びである.

その後の鬼頭師匠邸システム

2019. 4. 5 新たにジュラルミン旋盤加工で自作された超弩級ターンテーブルその 2 が完成していた.スピーカーは Jensen のオリジナルが顔を出しており, マルチアンプ駆動ではなくネットワークの状態で鳴っていた. Jensenはモノーラルの時代のスピーカーであり左右のスピーカー形態は対称的ではない. 氏によるとマルチアンプではソースや楽器に応じていちいち調製が必要だという. 改めて私が持参したアナログ, テラック版ロリンマゼール指揮クリーブランド交響楽団の「展覧会の絵」を聞かせていただいた. 私のシステムでは腹に響く重低音は聞かれないのでやはり38cmは違うと感動した. 「キエフの大門」は一番最後で, レコードの溝が大きく刻まれて見える部分である事を示していただいた. あまり聞いていないねと言われたが, 確かに私はいつも聞いているわけではない.

ターンテーブルは二重構造になっており, 上部が回転しているが磁石で浮遊している. 円錐形の部分はカートリッジを載せているが, 底は磁石が付けられ下には鉄板敷かれてある.

DC サーボモーターはオリエンタルモーター製で, 2mm径のゴムで回されている. このゴムには苦労があり, 1m あるそうだがシリコンゴムではうまくいかず, この径のベルトを作製するのには特殊な接着剤を手に入れて接着されたという. オルトフォンのSPU カートリッジを使用中.

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