負のスパイラル 6

人がいない

私の失敗というか私の欠点は人を集められないことである. もし医局員が 10 人いて, 年間 1 論文を完成させ, 互いに他の 9 名を共著にすれば年間 10 本の論文が書ける. それが 10 年続けば何と10 年間で 100 本の論文になる. 論文を書くためにはある程度時間を作らなければならないがそのためには臨床に割く時間を save しないといけない. 人がいないと臨床に忙しくて論文は書けない. 忙し過ぎると人は集まらない. 人がいないと論文は書けない. 忙しいし論文も書けない. これこそ究極の負のスパイラルである. しかし逃げ口上というか口実というか, 忙しいので論文は書けなくても良いか, という気持ちにもなる. これもまた新たなる負のスパイラルをもたらす. 人気のある医局には人がたくさん集まる. 人気の無い医局は益々人が減る. 臨床にかまける時間を save する手段のひとつは逆紹介である. 忙しすぎると逆紹介する余裕がない. でもそれは割り切ってそうしないとまたしても負のスパイラルである. しかし雇っている側としては売り上げもあるのでやたらと切り捨てることもできずにそこはジレンマである.

コメントを残す