人気のある急性期病院の役割を考える

厚労省は真剣に病院の機能分担をすすめている.地域での人気の急性期病院(簡単いうと救急車がいつもやってくる病院)では新患を丁寧に診て,落ち着いたら開業医さんに戻すという役割が大きい.そういう病院では投薬をして経過を観察するだけの患者さんは歓迎されない.われわれは自分達の役割が終了したと考えた場合には慢性の経過観察して下さる医院などの医療機関に移っていただけないか患者さんに打診する.ところが「この病院にはもう8年もかかっているのだから俺はここに来る」といって譲らない人がいる.こういう方が多いと何が問題かというと1人にかける診療時間が必然的に短くなって医療の質が低下することだ.診療の待ち時間は当然長くなり,最後の患者はどうしてこんなに待たせるのかと医師にくってかかってくる.私は次のことを提案したい.患者さんよ,あなたはもう十分この病院にかかりました.新しい患者さんに席を譲ってあげて下さい.自分たちががこの病院にかかったときに待たされた経験をしたら逆に自分の存在が人を待たる原因になっていることを理解していただきたい.仁義なき逆紹介という言葉を聞いて既に久しいが,私自身がこの言葉を実感するようになったのは本当に最近である.正直自分がちゃんとした診療をすればするほど逆紹介も困難となる矛盾をはらむ.

暑さに思う

この10年で暑くなった.夏の暑さは危険なレベル.戸外で働く仕事では無くて良かったとつくづく思う.クーラーの使用と自動車はますますこの気温を上げていることは間違いない.もし今後この土地で暮らしていくとすると抜本的な生活の改革が必要だ.自動車はもう止める.アスファルトの道路は掘り返して土に変える.

そのためには人事異動が必要で,すべての人が居住地のそばで働くようにするのだ.勤務地を交換して,同等の仕事を居住地近隣で探す.荷物は公共交通機関でまかなおう.居住地を交換しても良いかも.

おそらく夏の気温が低い土地に移住する人が増えるだろう.私も北海道か東北に土地が買いたくなった.そして今後は盆地と都市での居住人気が無くなるに違いない.

片思い

昨年の6月, 大学時代片思いだった女性の訃報に接した. 思いもかけないことで,そもそもどうして亡くなったのか, いても立っておられなくなり, 元友人の妻になっていたにもかかわらず告別式に出かけた. 悲痛, 衝撃. 40年あまりの空白があるものの, 蘇るのはその彼女が全く若くて清楚であった姿. もちろんその思い出は遠いはずなのに, 彼女が今までどのように家族と共に生きてきたのかという事実に接し, 当時の姿がまるで昨日のように蘇ってくるのであった. 1週間は夢見こごちが悪く, 3週間は彼女の姿を追い続けた.

今年は高校の同窓会が開催された. 42年ぶりで皆さん60歳です. 思いがけず全クラス合同であり, 片思いであった往年の美女に2名も会うことができた. 1名は予想通りの変わりなし, 1名は面影を求めようがないほど普通の方になっていた. この後者の方は高校生の時にはあまりにもきれいで私は遠くからあこがれの存在として見ていただけですが 思い切って話しかけてみたのです. すると彼女は私が神経内科医師と知るやご自分の母の病状について根掘り葉掘り質問されるわけです. 適当に切り上げてお別れしましたが. 別れ際にあこがれの存在でしたと告白してしまいました. その後, 当時の片思いの感情がどっと私の脳裏に. それは何日も何日も続き, あの狂おしい, 甘い, 片思いの感情が当時のままに蘇るのです. 実際に会った方ではなく, その過去の存在に対する恋愛感情なのでしょうか. でもご本人と話すとこの感情は間違いなく高まります.

ED41 アプト式電気機関車 HO/16番 完成

天賞堂の中古不動ED42を購入し, ED41へ改造していたがおおかた完成した. できるだけお金をかけずに, 壊れたパンタグラフもそのまま修理したのだが,このパンタグラフはPS11と思われ、輸入時のオリジナルよりは一回り小さく迫力不足である. 屋根上に載っている円筒形のエアタンクは直径5.1mmの真鍮管を加工して使用. 両端のドーム形状はエポキシパテで成形した.ドーム形状が不完全だ.帯板を側面に張り巡らし, いい加減だがリベットも表現. 微妙にED42とは窓の大きさが異なるため上方に削って広げた. 前妻面は三つ折りのヨーロッパ風でこの表現と前面のデッキにある手すりの形状表現には十二分に工夫が必要. 完璧な表現は目指さず, できるだけ時間と労力をかけず, この結果となったが, 最終段階でさらに理想とは遠い結果の塗装となり, また完成後にモデルシーダーの点灯装置が一部破損し, 購入し直しとなっている. 実物の写真を見るとすばらしい重量感と抜群のスタイルであり, それにはやや遠い. 塗装は大失敗で表面はでこぼこ. しかし100年近い前の電気機関車の表現としてはこの失敗塗装がかえって良いか.

ED41製作記

ED 級 輸入電気機関車

 

神経内科呼称変更について

日本神経学会が神経内科という呼称を脳神経内科に変更することに決定したという. 現在脳神経外科と言う科名があり,これはわれわれと同様な領域を外科として扱っている科を指しており, それにそろえると脳神経内科になるというのは一理あるかもしれない. 本来われわれの科は欧米で言うところのneurology であってその邦訳は神経学が正しいように思ってきた. 日本の神経内科の学会は日本神経学会であり, その雑誌は臨床神経という名称であり, 臨床神経内科ではない. またAANは米国神経学会となる. 元々の親である精神神経学会は神経と言う用語を神経学を意味して使用してきたが神経は巷ではむしろ精神科の言う神経科と混同されがちであって避けたいという気風があるのかも知れない.  neurology はneuron を最小単位とした, 中枢末梢の両方をeven にとらえた概念なので脳や脊髄,そして末梢も含む大きな意味合いがあった. neuronを神経単位と考えれば, neurologyには神経学以外の訳はあり得ない. 私はこの愛着ある神経内科/神経学という語を愛しており神経内科/神経科/神経学なる用語を支持する. 12対のcranial nerve を脳神経と呼ぶのとも混同しやすい.

 

 

 

 

新型神経学リフレックスハンマー(打腱器)購入のお勧め

私が長年愛用した音叉付きハンマーのオリジナルはドイツ製で現在も日本で販売されています. 結構立派な値段が付いていますが, われわれのものよりはすこし安いです. 医療器具としての承認を受けたものに対しては薬剤と同じように製造販売業者は相応な責任を負うことになりますので, そのリスクをとって高価な値段設定になります. 新製品が長年にわたって本邦に存在しなかったのはこれが主たる原因と推察しています. 皆様に提案ですが, この神経診断装置を病院の備品として購入されてはいかがでしょうか. 診察室と病棟に1個ずつ常備すれば便利です. 使用して気に入りましたら是非個人購入を考慮してください. 購入して頂いた方にはこのハンマーを使うようになって診断が正確に出来るようになったと評価して頂いています.

新型ハンマーへ

Firefox 動かない

もう随分経過しましたが一時 internet explorer  が危険と言われFirefox に乗り換えていました. 最近本当に一定度の結論が出たように思います. Firefox 止めた方がよいです. 様々なサイトで動作が不完全であるように思います. いつも使い慣れているのでそのブラウザが悪いと気づかないままに使用しています. 自分の操作の仕方が間違っていると思い込んでしまうのです.その結果うまく動かないのでおかしいと関連部署に連絡してしまいます.担当者はブラウザに問題があるとはまったく周知しませんからそのようなはずはないと言うわけです.

あるサイトのe-learning を受け,最終の受講書をプリントしようとしたら失敗でした.なんだか一生懸命受けて大変損した気分です.でもサイトには受講した証拠が残っていたようであとで郵送していただきました.

いま困っていたのは Incites journal citation reports というサイトです.大学の図書館経由の大学内部のみのサイトですがIE ではうまく動きますが, Firefoxでは内部の検索がまったく機能しません. いままでもこのようなことが色々ありますが Internet explorerではちゃんと動作するのです.

 

みなさんももしうまくサイトが使えないときにfirefox などのブラウザを疑って下さい.

 

Marantz M-CR611 ネットワークCDレシーバー

Marantz M-CR611 を購入したのはいつだろうか. 最近久しぶりにスイッチを入れたがmusic server のNASは認識するものの肝腎の中のファイルを認識しない. 以前はNASそのものを認識せずに, しかもあるときは認識し, あるときにはしないというやっかいな症状に悩まされた. この時は wi-fi の問題と考え,コミュファ(中電の光の会社)の訪問診断で直して頂いた. この時には IP addressが重複していましたといわれた. そんなことがあるものだろうか.

今回はどうだろう. まずはM-CR611の初期化.直らない. NAS は QNAP であるがこれは説明書を読んでもさっぱりわからないもの. とりあえずは NAS のファームウエアのupgrade 試した. 効果なし. これは共有の問題だろうと共有設定をいろいろいじってみたが解決しない. またまたいろいろ net 記事を見るとNAS を初期化すると良いなどと書いてあるので初期化したら, 確かにファイル読めるようになった! しかし不思議にも元のNASの名前は残っていてそのまま読めずに, もう一つTwonky Media( )という名前に変わったものができていてその中は読めるのである. これまたわけがわからん. どうも net audio は難しい. 以前別室で wi-fi 接続していたときにもしばしば音が飛んだり途切れてしまったりあらゆる不具合を経験させられた. しばらく放置すると作動しなくなることがしばしばであるがなぜだろうか.

こうした機器は初期化が有効であることが多い. このNASは常時電源が入っているのでしばらく初期化していないのだ. しかし変な話だ, upgrade した時には自動的に電源が一旦切れたように思うが. それにしても現在のようなwi-fi接続でない時代にもルーターの初期化は良くさせられた. そして奇妙な話だがルーターの初期化には時間がかかるのである. 電源は切ってしまえば一瞬で初期化と考えがちだがどうやら違う. 静電気などという現象もあるし, キャパシターは電圧を蓄えておるし, ひょっとして回路はしばらく回っているのか. 思い出したのはPCの立ち上がりが悪くなった時の苦肉の策で, 電源落とし電源コードを抜いて電源スイッチを何度も押しその後再度立ち上げ. これ極めて有効であり, 理由は静電気の問題を解決できるかららしい. やってみたいのは自分の頭の初期化かな. もうゴミが溜まりすぎてどうしようもないが.

さらに後日のこと, またしてもM-CR611がwifi 接続できなくなった. 他の機器はちゃんとつながっているからこれだけがつながらないのはおかしい. と言うわけでM-CR611の初期化も含めていろいろやってもつながらず.思い出してwifi ルーターの電源を落として再度入れましたらすぐにつながりました. 問題はwifiルーターの置き場が無くてものの陰に埋もれていることかな. いつでも電源がon offできる体制を作っておかないと….それにしても, どうしてルーター側に問題があるのか???

後日またしても作動せず. 念のためにとリモコンの電池を入れ替えたら直った!!

神経内科と書類

もう15年以上前から私は書類書きに追われているという認識がある. そして今や自分が最もしなくてはいけない仕事は書類を書くこと, になってしまった. この仕事はなかなか全面的に人任せには出来ません. 特にこの2年間の連続しての難病書類フォーマットの変更は全く頭が痛くなります.前年の書類を写そうとしてもところどころ穴が開いたりしますので隅々まで見直しが必要です. 難病の書類は届け出ようとする疾患の典型例であれば問題なく書けるのですがそうでない場合にはちょいと頭をひねらなければいけません. てんかんの書類に関してはもっと難しいことがあって,発作が完全に無くなってしまうとこの書類を書くことによって得られる援助の趣旨に合わないと言われて切られてしまうのです. これは大きな矛盾であり, 精神神経医療の問題点の一つである.

書類書きに忙殺されている医師の診療を受けている患者さんにもデメリットがあってそのような忙しい医師は日常の診療に関する知識を新たにするという時間的余裕すらないのです.

 

処方制限・月と4週間のこと

薬剤の添付文書は公文書同等の効力があり, ボトックスを打つのに「2ヶ月は開ける事」なる制限がある. 医療事務的に1ヶ月は30日を指すので2ヶ月は60日をいう. 病院の医師は通常週に何曜日を担当するという具合に外来をしており, 私は毎週金曜日にボトックス打っている. 2ヶ月ほどでボトックスの効果は減じてくるため早めに次を打ちたい方は60日で打ちたいが金曜日と決まっているので最短で63日(すなわち9週間)で打つことが出来る. ここで問題が出てくるのはその患者さんに30日の処方制限付きの薬剤を処方している場合だ. 実は神経内科を受診する方の一部が現在でも処方制限のある睡眠薬の処方をしており, してはいけない倍量処方をしても最大は60日しか処方できないので,どうしても3日分不足するのである. 不足分を頓服で出すなど逃げ道はいろいろあるとは思うし,多くの患者さんが我慢しますとか,余っていますので良いですなどとおっしゃって頂けます.

処方制限では他に90日の薬があり,典型はてんかんと甲状腺の薬. この90日というのも非常に微妙な数字で困ります. 12週間は84日ですから, 次回約3ヶ月後の12週間後に来てくださいという場合に90日処方しますと1回に付き6日分あまりが出ます. 実はこの6日分のあまりをすこしづつためて頂き, いずれは13週とか14週間後に来て頂くという具合にして出来るだけ後に繰り延べます. もし処方制限を90日ではなく7の倍数となる91日にして頂ければ.こんな面倒なことは考える必要がないのです.

何故厚労省は処方制限を7日の倍数で考えてくれないのでしょう. 睡眠薬などの30日制限ではなく35日にすればこうした面倒なことは相当避けられ, 現場の悩みが軽減されるに違いありません.

病院の勤務医師は科にもよるのですが慢性期の難病をどうしても診なければならない事情があります. 専門科医師が継続的に診察する必要がある疾患があると言うことです. その場合に医療費削減する意味合いからも診療間隔は長い方が良いです. 1カ月で診療してもさして変化が見られないからです. そうした場合に処方制限は非常にナンセンスであると思われます. ご存知と思うますがそして一方でそんな馬鹿なと思う節もありますが処方日数の制限のない薬剤は何日でも処方できるのです. 一生分の薬剤を1回の処方箋で切っても違法性はないわけです. 厚労省はそこまで物わかりがよろしいのですからもうすこしだと思います. ちなみに私の処方で元も長いものは100日越えですが, 病院の薬剤師さんに理由の記述を依頼され, 正直に長期海外勤務のためと書いたことを記憶しています.