スーツケースのキャスター交換 -ドリルであっという間にー

サムソナイトの少し古いスーツケースのキャスターを交換しました. ゴムのタイヤ部分のみが劣化して 剥脱した状態でした. いつものようにレストア前の写真は撮り忘れ. 上記は交換後です. 元の構造は net からた似たものの新品で示します. この投稿は you tube 等でキャスターのシャフトを鉄鋸で切断するという大変な作業をしているのを気の毒に思ってです. もし電動ドリルをお持ちであればこれを試して下さい. 1個数10秒でメインな仕事は終了です.

上記とほぼ同様な外観構造でした. 一側の軸の中央が凹んだ状態はかしめで軸が固定されていることを示します. 軸の直径を数ミリ越える径のドリル刃でこのへその部分をさらって (削って) しまうと軸を簡単に抜くことができます. この場合軸ののシャフト径は 6mmでドリル刃は 6.5mmでした.

使用した日立製の電動ドリルですがまずは 6 mmで,すこし手応えがないので 6.5mm にしましたら 20 秒もしないうちに軸が抜けました. これを 4 回作業します.

長さの異なる新品軸と中心に置いたのが取り去った古い軸. 以下の写真が購入品です.

車輪径40mm 幅 18mm 軸長32/35mm

あらかじめ交換する車輪径や軸幅をノギスなどで良く測定してから交換のセットを購入しておきます. この場合は軸長は 3 mm 違いのものがもう 1 セット入っており, ワッシャーも 8 つ入っていました. さらに親切なことに 6 角レンチも 2 本入っており申し分なし. 寸分の差なく互換性でした. これで 1750 円でしたからとてもコストパーフォーマンス高いです. これができなければ何万円もするスーツケースを購入し直しです. ちなみに上の車輪はゴムが劣化して脱落してしまい中心のプラスチック部分が残存した状態です. 交換した結果ですがまったく無音で滑るように動きました. ベアリング入りで1 ランクレベルの上がるレストアです.


JR 博物館 リニア・鉄道館に行きました

2019年の日本内科学会が開催され, 点数を取りに名古屋のずっと南にあるポートメッセと言うところまで行きました. すぐそばに JR のリニア・鉄道館があり, 念願が叶って訪問できました. 残念ながら撮影はスマホによるものです. 多くの写真が微妙にぶれています. 三脚を持っていかないときれいに撮れません. 博物館側は照明のことを十分に考慮してくれていませんので機関車の台車が見える側では照明の回りが悪く, ストロボを使用しないと構造まで上手く写らないのです. 当日は連休中にもかかわらずまったく混雑しておらず, 結構穴場かも知れません. さてもっぱら ED11 と ED18 を撮影しましたが, ほかにも貴重な蒸気動車 (かって明治村にあったが最近見当たらなくなって気にしていましたが) などもありました. ギャラリーにいれましたので是非見て下さい. リニア・鉄道館

車祓いと介護予防

この二つの語はお互いにまったく関連がないが、両者とも私の持っている語に対する感覚によると相当に異和感を生じる語なのだ. まずは名古屋は熱田神宮の横を車で通ると車祓いの字が見える. 恐らく新車を購入した方が事故などを予防するためにこちらに来て何かを祓って頂くのだろう. 簡単に言えば交通安全祈願と思われるが, 祓うというと私には悪魔祓いという言葉が念頭にある. 車のお祓いと言えば自然であるが悪魔祓いのように追い払うものが悪魔であるので車祓いは車そのものを除去してしまうイメージを持ってしまう. 車のお祓いで良いのではないのか. 次は介護予防であるがこれは要介護にならないように予防する手立ての事をさす厚生労働省の語である. 介護は要介護者に対して介護をする立場にある人の行動を含めた総体を指しているが, 介護予防という語には異和感をもつ. 介護に対して医療という語もあるので, 医療予防という言葉もあり得るが, 介護も医療も予防するべき対象とは言えない. あくまで要介護状態や病気になることを予防したいのだ. 要介護にならないための予防にどんな語が適切なのか? 厚労省も苦労してこの語を設定したと思われるが, 少なくとも要介護予防のほうが自然では.

印刷された Excel の表を Excel file にする方法

私の机の横には Fuji Xerox DocuCentre-Ⅳ C3375 という複合プリンターが置いてあって大変重宝している.
本来のコピーや印刷以外には印刷された文書を scan し, OCR にかけるなどして文書管理や, PDF 化して文書を format として利用したりすることにも使用する. 印刷された Excel file しか利用できない場合にそれを Excel file に戻す方法がないか探索する機会があった. まずは罫線が引かれていない Excel の表を scan して OCR にかけたがこれはうまくいかない. そこで罫線を引いて印刷したものを scan すると OCR もうまく動作した. 何の知識も無く DocuWorks Viewer 上の OCR 結果を Excel の上にコピペしたら何とExcel の上にきれいに展開されたので, 非常に驚いた. 通常 word の上の文字や数字はどれほど規則的に並べられていても Exel 上にコピペすると全て一つの cell に入ってしまう設計であり, この動作には驚愕だ. そこでもしやと思って Xerox の HP を見ると. DocuWorks Desk から設定して Excel file に変換する方法が書かれてあった (私の方法のほうがもっと簡単ですが…). それは 「DocuWorks ワンポイントTIPS ―21.スキャンした表の文書を Excel に変換」 です .

輸入電気機関車の雄 ED54 完成

大きな車輪を持つスイス生まれのED級電気機関車であり, ブフリという特殊な動力伝達機構を有するためにまったく左右の側面形態が異なる, 大変無骨なスタイルを有する本機はまさに輸入電気機関車の雄であると思います. このED54 という輸入電気機関車の模型は今は無き鉄道模型社ないしは精細高級で名高いムサシノモデルからしか出ておらず, 前者のものでもキットのみの販売で, ヤフオクに出ていたとしても思い切った金額を入れないと入札に成功しません. 私もこれをもって一通りの輸入電気機関車が揃うという段階でようやく手に入れることができました. 仕掛かり品で, この状態にまで製作していただいた方には大変感謝です. このキットが最初に発売されたのはまだ日本のHO/16番ゲージの黎明期で, その時期にここまで完成度の高いキットが販売されていたこともまたすばらしいことです. 調べると発売初期には左右のエッチングに間違いがあった時期もあり, 駆動装置も初期は B, C 軸を駆動して, A, D 軸にはスプリングベルトで伝導とありますが, その後修正のため最終の駆動伝達方式に変更するキットが発売されたとのこと. A軸とD軸が左右に首を振って線路の弯曲に追従する仕組みはなんと実物と同じであると知った時には本当に驚きでした. 完成に至るまでの経過を是非記事で読んで下さい. ED級輸入電気機関車

 

左手のピアニストから

先日放映された「私は左手のピアニスト」には非常に感動した. 大阪府箕面市において 2018年11月2~4日に開催された「第1回 ウィトゲンシュタイン記念 左手のピアノ国際コンクール」に参加されたピアニスト達の人間模様を取材したもので, 上位入賞者のみでなく, 障害の中から一縷の希望を見つけ, 左手のピアニストとしてコンクールに初参加された方にも光を当て, 皆さんの生き様に大変な勇気を頂いた. そもそも左手のピアニスト達は何らかの問題を右手に抱えている人たち, ないしは左手だけでどこまで表現できるか挑戦しようとする方々であり, 障害を抱える, 否たとえ障害が無かろうとも頑張っていく人たちのものすごいぎりぎりの生き様を見せてくれたのだ. 優勝した方はどうやら右手のジストニア(不随意運動の一種)かな? と私は思った. ピアニストなど演奏家のジストニアは書痙と同じような現象で, 非常に繊細な動きを繰り返した結果, 大脳の運動プログラムが壊れてしまった状態なのだ. いわば熱心さと勤勉さのあまりの過剰な練習により皮肉にも身体をこわしてしまった状態である. 2位の方はアジア出身の方でしたが彼はホーキング博士の「生きている限り希望はある」という言葉を引用して喜びを表現していました. ホーキング博士が絶望的な病のなかであそこまで学問を極めた姿にご自分を投影しているのに感動しました. さてジストニア研究の尊敬する目崎先生から, ラベルの左手のための協奏曲は第一次世界大戦で右腕を失ったウィトゲンシュタインのために作曲したのだという逸話を伺っていました. しばらくしてこのウィトゲンシュタインはかの哲学者のウィトゲンシュタンとどのような関係であったか混乱しており, net で調べてみました. 2人は兄弟であり, 兄がピアニスト, 弟が哲学者と判明しました. 姉もおりまして, クリムトの描いた肖像画のモデルになっております. パウル・ヴィトゲンシュタイン【Paul Wittgenstein】 がそのピアニストであり  1887年5月11日 生まれ, 弟は有名な論理哲学論考を書いたルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン【Ludwig Wittgenstein】 1889年4月26日生まれ. 姉はマルガレーテ・ストロンボロ=ウィトゲンシュタイン【 Margarethe Stonborough-Wittgenstein】 である. この3兄弟はウィーンの実業家でクリムトのパトロンでもあったカール・ウィトゲンシュタインの子供達と言うことらしい. なるほど, 確か ルートヴィッヒはこの姉の家の設計をしている. 哲学ばかりか建築設計も出来るのはすごいと若い頃に感動した事を記憶している. 驚くべきことにこのパウル・ヴィトゲンシュタインさんの演奏はnetで聞く事ができた.

Marantz M-CR611 ネットワークCDレシーバー その2

この機械が調子の悪いことは既に書きましたが,その後も WiFi につながらなくなったりぷっつんと音が途切れてしまうことが継続しています. 最近再度WiFiにつながらなくなりnet に出ていた方法を試し, 電源コードを抜いて, 電源スイッチを数回カチカチ, 30秒間ほどおいて再度電源コードをつなぎ, スイッチを入れます. 不思議にこれで復活しました. 考えて見ると起動が怪しくなったPCを直すのと同じ手順で, この手の機械は家電ではなくPCと思えば良いことに気づきました. またこのリセットは気長にやらないとだめで, 静電気やキャパシター, メモリーなどの問題があるようなのです. 確かにこのようなことをしないと使えない機械というのもちょっとですね. さて復活で気をよくして, 新たにリッピングしたCD からの wav dataを NAS に入れてみました. 残念ながらその data をレシーバーはすぐには認識しないのです. 一般的なPC世界の常識がこの機械にはまったく通じません. 読み込みでindexされたdataを経時的に更新する機能が無いようなのです. real timeでは作動していないと考えたらよいのでしょうか. 電源を切って再度立ち上げることでようやく認識できました. そのようなことをするのはどうも面倒で, 不便な機械と言えます. この機械を購入してPC audioから遠ざかり気味なのはこうした不確実性によります.

アルハラとアルコール依存症

私はアルコールが飲めないたちであるが若い頃には多少鍛えればという気持ちもあって無理につきあった経験がある. 結果がよいもので無かったことはいうまでもない. その後は酔っぱらい達の醜態に不快感を抱くことが多く, 当方は被害的になっているのでいろいろなアルコール酩酊者に対して, 関われば自分はアルハラをされたという気持ちがわく. さて私は神経内科を専攻しており, アルコール依存症の患者さんを診ざるを得ない.彼らは基本的に医療者には嫌われるので神経内科医師に限ったことではなく困らされることが多い. 患者は自分が飲んだアルコールで人に迷惑を及ぼしているという感覚をそもそも持ち合わせていない. アルコールに対する寛容な社会構造が根強く日本にはあるらしく, 仕方がないんじゃないか大目に見てやれという風潮にかき消されている. 彼らは内科病棟に入院せざるを得ない状況に陥るが慢性の重症者では何らかの離脱症状を呈する. 離脱症状は全身痙攣を筆頭に種々の精神神経症状である. 内科病棟は女性の看護師さんが多く, 彼女達に迷惑をかけるわけにはいかないために種々の薬物を用いて精神神経症状を抑えようとするが限界がある. 完全に眠った状態にしてしまえば本格的な栄養管理を要する上に沈下性誤嚥性肺炎の原因にもなるのでそこまではしないのだ. 多少は元に戻ったときには彼らは自分は何ともないから家に帰ると言い出すだろう, 看護師に暴力をふるうことも当然あり, われわれに向かっては敵意をあらわにするだろう. そうして急性期を乗り切って退院しても精神科のある病院へ転院しなければ戻ってくることが多いし, 精神科への受診を拒む. 当科で診るのが当たり前だと考えているらしいし, だいたい悪びれもせずに感謝の気持ちを感じていないことが多い. 医療者に対してお世話になりましたという真摯な気持ちを抱くことがない. このような方の面倒を見る医療者は非常に精神的に我慢を強いられるのである. 長く見ていてもそれなりに自分が悪いのだという深層心理すら有していないものもいる. 私は最近ようやくアルコールを飲んだあなた自身に責任があると言うことをある程度はっきりと伝えられるようになってきた. 私自身も歳くって患者より年齢が高くなったことも関連している. すると意外にもちゃんと自覚していることもわかる. 患者はそれはわかっているけどどうしようもないんだろうと言うところを理解して欲しいと思っていることもある. 日本人は痛いところを突くことをお互いにしないようにしようという精神風土があるのかもしれない.  しかし基本的に私はアルコール症者と気持ちを通わせることはできない. アルコールが飲めないが故にハラスメントにあってきたという私がアルコールを飲める彼らに強い反感を持つのはある程度当然では.   アルコールによってついてしまった脳神経系統への傷は神経内科医が治し, 依存症及び傷ついた精神は精神科が治すという構造はそもそもまちがっている. 精神科が今でも精神神経科と名乗るのであればアルコール依存症は a からzまで見て欲しい. これらアルコール依存症の患者から受ける嫌な感覚は私はアルハラの一種と感じており, アルコールが飲めない医師がアルコール症者を診療することには強い抵抗感があることを社会に訴えたい.

 

 

複合技能士章受章者妹尾さんに塗装の極意を聞く

妹尾さんは自分の鉄工板金工場(KS テクニカルサービス)で息子さんと共に溶接ロボットを使って仕事をされている.私が模型の塗装で悩んでいるというと,自分は複合技能士で知事から賞もらっているよと前置きし,教えてくれた.1級技能士の試験では何ミクロンという塗装の厚さで,塗装技術を試される.上下方向と左右方向に均一に,そして液だれする直前で止めるのが極意であると.これは本当にコツの中のコツであり,このとうりすれば素人塗装もまあまあとなる.

その後実際にその受章を持ってきていただいたので早速撮影させていただいた.

妹尾 勲さんは種々病で当院へ通院中.

プラスチックケースにしまうとこのようになる.

ピンバッジは1級技能士を示す

メダルの裏はこうなっている.

ピンバッジの裏はこのように1級技能士を示す.彼はこれを3つ持って見えるので複合技能士となる.

 

難病施策の混沌

政府の難病施策はわかりにくい. 患者の医療費の減免措置が特にわかりにくい. 軽症特例というのがあって, 軽症のために難病の基準を満たさなくても年に一定の医療費がかかれば軽症高額で減免されるという. 患者はあとでお金が返ってくるよといってもなかなか理解をして頂けず, お小遣いが減るからと言い高額な治療にはなかなか入れない. どのような手続きでこれが実現するのか医師側にもわかりにくい. 1年分の領収書を持って書類を提出してもさらに認定に3ヶ月はかかるのに. 実現までに時間がかかりすぎる. 一定の条件で上限設定がされるが上限の金額は所得に応じて変わる. そして高額かつ長期というのがあって, 年間1回の医療費が5万円以上が6回以上あれば減免される. 患者は場合によってはこれを保健所からご教示いただくし,自分で勉強してきてこれにして下さいという.

これが何を意味するかというと患者さんは8週間ごとに外来を訪れることになる.どうしてかというと1年365日とするとこれは52週+1日であって, 9週間毎に受診すると年5回しか来れず, 8週間では6回来ることになる.

もし年間の医療費が30万円であると5回の受診でも年間の患者が支払う金額は一緒であるが, 30万円以上ではそうはいかない. 難しい話だが患者さんにとっては6回来ることにするのがもっとも確実に医療費を節約できる.

さて私はボツリヌス毒素を用いた治療をしているが, 難病の患者さんでボトックスを来院時に施注している方がいる. ボトックスは8週間では打てない. 60日空けないと打てない仕組みになっているが曜日で外来が設定されているという診療の都合で9週間後毎で打っている. この場合患者は6回以上来院することがない. どこかで1回余分に受診して相応の医療費を支払う必要がある.

さてこの国民の医療費が膨化している時代に厚労省は患者の来院回数を増加させようというのだろうか. 診療すれば再診料にしろ何にしろ余計にお金がかかるのではと私は考えてしまう.

さて厳密に難病の認定を進め正直に患者を診療すると患者数は増加の一途である.落ち着いてくれれば次回の診療は9,10,11,12週後にと考えてきたが,これらを8週間に縮めることは難しい.

では難病の患者さんは全てが医療費が高額なのか. そうではない. 高額な医療費でありかつ患者さんの負担を減らそうとすれば医療費が高額にならないような工夫をしなくてはいけない. そこには医師各自の裁量が入る余地がある. 高額で有効な治療を勧める医師もいれば, 高額でも見合った効果がないと思われる薬剤を少し控えようとする医師もいるかもしれない.

現状の施策は少しわかりにくいのでもう少しだれでも理解できる制度にしていただきたいものだ.